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"大衆演劇(旅芝居)の在る状態"が好きなので

2017年の感謝観劇 振り返りお芝居8つ(前半)

2017年も旅芝居空間で過ごした時間は計り知れず(数えるのが恐ろしい^^;)、先日12/30、見納めとなった舞台の幕が閉じるのを見届けながら「楽しかったなあええ1年やったなやあ〜」と一人ごちておりました。

2017年1月から12月に見せてもらえたお芝居の中から8つ、書き置きます。。。年が明け、2018年が始まってしまいました。感じたことが遠くになってしまわないうちに 観劇日付順を追いながら:

  • 紅劇団「ACTOR」@鈴成り座 2017.2
  • 劇団あやめ「大江戸ゴーストバスターズ」@此花演劇館 2017.2
  • 劇団都「初蕾」@明生座 2017.7
  • たつみ演劇BOX「夏祭浪花鑑」@朝日劇場 2017.7
  • 春陽座「二人立花(立花左近物語)」@千鳥劇場 2017.10
  • 浪花劇団「大江戸裏話三人芝居」@オーエス劇場 2017.11
  • 里見劇団進明座「お里沢市」@朝日劇場 2017.11
  • 新川劇団「裸の大将放浪記 母の味はおいしいので」@琵琶湖座 2017.12

 

紅劇団「ACTOR」@鈴成り座 2017.2

旅芝居一座で起きたことをお芝居にされた「芸道もの」で、初上演とのことでした。この何日か前に見たのが「丑松格子(暗闇の丑松)」で、その続きを見ているような思いでした、なんでかわからないのですが。。

どちらのお芝居でも若い者と老獪な者との対比が、見られたからだろうか。

純粋で在りたいという気持ちを通そうとすれば、待っているのは茨の道。若くきれいな気持ちは蝕まれてゆく。でも、どんなに辛くても貫き通してほしい…なんて勝手な客は涙ながらに思うのでした。

出演者皆さん泣いてはった。すごく「生」な感じで、演じられる方も何が起こるかわからない、舞台の上にすべて預ける気持ちでやっておられたのではないだろうか、、、そんな空気に巻き込まれました。

お芝居が終わり、舞踊ショーの最後にエピローグが・・・確か前振りされていたと思うのですが、お芝居じゃなくてほんまのことやと思っているお客さんも^^;
始まりから終わりまで途切れない疾走感、この日のいろいろ全部がよかったなあ

 

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紅大介総座長

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紅秀吉座長

 

 

劇団あやめ「大江戸ゴーストバスターズ」@此花演劇館 2017.6

誕生日公演にかけられた新作とのこと。舞台は江戸のまち、主人公・安倍晴明の子孫「安倍せいせいかつ(名前が^^;)」と、その弟子新吉。二人は「ダイソン」という魑魅魍魎を吸い取る装置を持って江戸のまちの"護衛"に当たっているところを、足尾銅山(?)という権力者から、その装置を狙われたため、せいせいかつは命を奪われ、地獄行き。「自分がいないと妹たちが危ないからもう1度蘇らせてくれ」と、死神に頼み込み・・・

個性的なメイク、びっくりの大道具。劇団あやめさんならではのチャレンジなお芝居で楽しかったー。劇団のメンバーに合うように新しく組み替えながらも、古典の匂いを残して。猿之助座長の熱量。に、差し込まれる細かい技芸。身体の深いところから発される声に乗せられた言葉は、お腹の底に直接どんと届く思いがします。

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猿之助座長(右)咲之阿国さん(左)

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送り出しでも光る猿之助座長^^

 

劇団都「初蕾」@明生座 2017.6

山本周五郎原作のお芝居とのこと、観劇仲間の方に教えてもらって参りました。お芝居を見てから小説も探して読みました。お芝居で感じた世界でした。

侍の梶井半之助との間に生まれた我が子に会いたくて、乳母として梶井家にやってきたお民。

ネタバレちょこっとお許しで、、、お芝居の後半にある「凧」の場面が。特に沁みました。凧を持つ者と、糸巻きを持つ者の距離。この距離が、お互いの思いや関係に重なって見えました。うまく飛ばない凧は、持ってくれている者に甘えているし、持つ側もためらっている。やがて時が来て、風が満ちて、飛んで行くまで。。。これは原作にはないお芝居だけの場面のようで、こういう表現を見られること(しかも生で)が、お芝居小屋に足を運ぶ喜びだなあと思います。

「乳をやるときは、清らかな正しい気持ちでと仰った…あれはこういう気持ちをいうのだな」ーーお民が、半之助の母のはま女から習字を教えてもらい、あるとき気づいて云うセリフです。

常に周りの犠牲になってきた女の、乾いた心に変化が起きる。。それにはまず他者から受け入れられること。そして与えられるのではなく、自分自身で心を満たしていくこと・・・そんな風にも受け取れました。

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藤乃かな座長

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たつみ演劇BOX「夏祭浪花鑑」@朝日劇

小泉たつみ座長20周年の記念公演の特別狂言で、上演時間は3時間?以上だったでしょうか。舞台セットや衣装、道具の1つ1つに至るまで、緻密に用意されて、美しいセリフがこぼれ、所作が繰り出され、水が流れ、屋根の上での立ち回りまで。

これだけ整えの行き届いたお芝居がたった1回限りの上演で、しかも連日公演後のわずかな時間で仕上げられたなんて。このような特別狂言をして「大衆演劇を超えている」という言い方をされることがありますが、、この日すごい!とびっくりしたのは、大衆演劇である事を貫こうとされたこと。歌舞伎の演目のフルバージョン(さらにプラスアルファで!)のお芝居があって、めくるめく舞踊ショーがあって、大入りの手打ちがあって、終演後には「お見送り」までしてくださって、翌日からはまた別のお芝居の舞台が待っている。度肝を抜かれなくてどうしましょう。。

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ラスト舞踊「栄光の架け橋」


小泉たつみ・ダイヤ両座長の相舞踊

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お二人、後ろに目がついているのかと思うほど、息の合った舞。
「日本一!」の掛け声がかかりました。
特にこの「北の螢」、一本の糸で繋がれているようにぴったり。寄り添う影までも。儚さ、強さ。いつも魔法を見ているような思いになります

 

後半に続きますーー^^

 

 

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