chomoku

"大衆演劇(旅芝居)の在る状態"が好きなので

お芝居小屋の客席で・悲しぃてやがて胸熱くなる夜 自分の想像なんぞはるかに超えるここはやっぱり天国だと思う

仕事を切り上げ、夜の部の公演を観に劇場へ。

その日は開演時間に間に合わず、劇場の扉を開けたらミニショーが始まっていました。200人くらい入れる客席に座っている人はまばらで、少し寂しい状態でした。それでもいつもと変わらず美しく化粧をし、着付けて、ビシッと踊る役者さんの姿を見て、胸が熱くなり。

お芝居が始まる頃、3人組のお客さんがドヤドヤと入ってこられました。「お客さんが増えてよかった」と思ったのはつかの間。最尾列の席に座ったお三方は、大きな声でしゃべり始めたのです。

し、静かにして・・・わたし以外のお客さんも目配せを。その3人の手には缶チューハイ。あ、まずい、と思いました。お酒を飲むと声が大きくなってしまうやん。

近くの席の人、注意してくれないかな、、、お芝居に集中できず、カッカしてきました。舞台の上の役者さんも絶対気になっているに違いないと思うと、いたたまれなく、こうなったらわたしが行くしかないかと考えました。が、それはそれで、いや、もっと舞台の妨げになってしまう。

まだまだ喋る続ける3人。しかし誰も何も言わない。
わたしも気にせず、舞台に集中したらいいのではないか。でも・・・
そんな葛藤が、お芝居の中盤近くまで続きました。

後半、その3人が、喋るのをやめ、舞台に対して応援の声を上げ始めました。
「ええぞ、座長!」「うまいなあ」

そしてチョンチョンチョン…と、終わりを告げる柝とともに、拍手喝采。
「よかった、よかった」と言い合う声もやっぱり大きい^^;

 次の舞踊ショーではその3人が大活躍で笑 決して多くない客席でしたが、拍手に掛け声がいっぱい飛ぶ、賑やかなひとときとなりました。 

あの時「静かにしてください」と言わなくてよかった、と、心から思いました。 

「危ない」「怖い」と、人が言う地域のお芝居小屋。
聞くたびに、そんなことないですよ、と、言ってきた。
「酔客がいるんでしょ」と言われた時も「そんなことないですよ」と返してきたけど・・・

厄介な日が、あることは事実です。

でも、その先には、こんな世界を見せてもらえる。

許し許されある世界。

そこに行き着くには舞台のうえの力があってこそで・・・毎日毎日いろんなことがあって、いろんな人がいて、めちゃたたかっていると思います。

 (お芝居で集音マイクを使っておられる座長に「本来は全員ピンマイク無しでしたいのだけど、お客さんから聞こえないって言われて、主要な人だけつけるようにした」と伺いましたが、会場が広い時と、騒がしい時の、両方あるからだろうと…この日を機に思いました。)

もう1つ、この次の日、別の劇場で。

この夜もちょっと客席が寂しかったんですが、お二人ほど、絶妙のタイミングで掛け声をかけるお客さんがいらっしゃって。

お芝居後の口上で座長が言われました。

「僕らはプロですから、どんな(少ない)時も全力でやるんですけどね。ロボットではないので、、今日みたいにお客さんから声をかけてもらえると、嬉しいですね。よしっ!と乗れて、すごく演りやすかったです。今日のお客さん、プロですね笑」

掛け声のお客さん以外も、便乗で褒めてもらえて、よっしゃ!となりました。

 

2夜連続で、ええもん見せてもらえた。
大事なこと教えてもらった。

持ちつ持たれつ芝居小屋。その日居合わせた者たちで作るひととき。

だい好きだ、大好きだーー

これまでもなんども言うてきたけれど、この2つの夜を境に、もうちょっと踏み込んで、、、思いを込めて言いたいです。

いろいろあるけれど、やっぱりここは天国だと。

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