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chomoku

"大衆演劇が在る状態"が好きなので

「時代劇の人」

大衆演劇 三河家劇団 たつみ演劇BOX 浪花劇団

三河家桃太郎座長の口上から

三河家劇団 三河家桃太郎座長の口上が面白くて、トークショーがあれば行きたいくらい。去年5月の梅南座公演では、大衆演劇のお芝居や舞踊についての持論や体験を、熱っぽく、昔の舞台での話など目の前に浮かぶように語ってくださって、毎回「なにそれ面白い!」と、ワクワクしながら聞きました。今思えばもっとしっかりメモしておくのだったと後悔です。

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(2015.5月@梅南座

 

時代劇の人

その桃太郎座長が話してくださったことで、なるほどと思ったものの1つに「時代劇の人」という言葉があります。20代の役者さんに向けて「時代劇のできる人になってください」と、言われたんですね。

「着物着て髷つけてるけど、"現代劇"やね。"時代劇"になってない」と。

ではどうしたら時代劇になるのか?といえば、これがうまく説明ができない・・というようなことを言われたと思います。(「でも昔の自分より君たちの方がずっと芝居できてますよ」と、エールを送られたことを書き添えておきます)

その人が舞台(映画ならばスクリーン)に現れると、"現代"が消え、"過去の時代"の空気が漂う。

昔のテレビや映画の時代劇や旅芝居の役者さんは、確かにそんな感じがします。どこがどう違うのかなあ。これからさらに時代が進んで「昔」がどんどん遠くなり、難易度はますます上がりそうです。

そこで、今年見た舞台のうち、30代の役者さんの「あ、時代劇やな」と感じたシーン2つを、忘れないうちに。

「髪結新三」小泉ダイヤさん(たつみ演劇BOX)

新三役。第2場で、花道から、浴衣の着付けもそこそこに、歩いてくる。湯屋帰りという設定。この時、本当に花道の入り口の楽屋暖簾の向こうが、湯屋に思えたんですね。手ぬぐいをひょいと引っ掛け、肩を揺らしひょうひょうと。水もしたたるよい風情。今の時代のそれではない。時代劇の中の男の、色と粋。このシーン、今でも目に浮かぶよう。。。

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(2016.5.1@朝日劇場)


「河内十人斬り」蛇々丸さん(浪花劇団)

熊太郎役。第1場で熊太郎が花道からやってくる。「どこ行っとったんや」と訊ねられ、「蝦夷へどへら堀りに行っとったんや」と答えはったとき、本当についさっきまで土にまみれてどへら(石炭)を掘っていたような風情が立ち込めました。土埃と汗の匂いのする人夫。わずかに腰を落として。重労働をした人の姿勢。今の時代のそれではない。「河内十人斬り」は江戸ではなく明治ですが、着流しを着ていて、やっぱり時代劇の風情そのものでした。

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(2016/8/26@堺東羅い舞座) 


・・・と、まだまだおられるはず。。。
浅井劇団の浅井海斗座長は18歳という若さで、時代劇の香りがするお方に思う。

時代劇の人。

これから舞台を見るときにちょっと意識して、「時代劇」と見受けたシーンを、後学のために?書いていこうと思います。



 

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