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chomoku

"大衆演劇が在る状態"が好きなので

2016年8月25日夜の部 浅井劇団@木川劇場 お芝居「地蔵の宇之吉」

8月25日夜の部 大阪十三 木川劇場へ、浅井劇団の公演を観に。

お芝居は「地蔵の宇之吉」でした。

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写真はラスト舞踊「梅川忠兵衛」

 

あらすじ(冒頭のみ)と配役

大衆演劇定番のお芝居で、母と子の情愛を描いた時代人情劇。1幕3景、60分。
(以下聞き取りメモより書き出し。名前の漢字は当て字です)

(配役)

  • 宇之吉:浅井海斗座長
  • 宇之吉の母:加茂川竜子さん
  • 小金井小次郎親分:浅井正二郎座長(蓬春座)
  • おまち:浅井ひかりさん 
  • せいじろう:英麗生さん(優伎座)
  • 宿場外れの権蔵一家:中村喜童さん(劇団華)・浅井大空海さん・愛飢男さん(たつみ演劇BOX)・市川侃汐朗さん(優伎座)・浅井春道さん
  • 水車小屋の主人:浅井春道さん
  • 茶店の主人:浅井春道さん(一人三役)

 

舞台は四国八十七番札所のそばの水車小屋。巡礼姿の目の見えない女性が、水車小屋の男に身の上話を聞いてもらっている。「お地蔵さまに願掛けてやっと授かった息子が、飲む打つ買うの道楽もので、家を飛び出して行方知れず。残された夫婦の家に、隣家の火事が燃え移り、自分をかばった夫はこの世の人でなく、家も焼けてしまった。夫の供養と息子に会いたい願掛けに、巡礼の旅をしている」という。

「息子の名前は宇之吉。背中に地蔵の彫り物が。見かけたら知らせてください」

その宇之吉、なんとすぐ近くにいる(ニアミス)。母の事情は露ほども知らず、ビンボー気ままな一人旅。最後の巡礼地、八十八番目の札所前の茶店で、宿場はずれの権蔵親分に追われているおまちとせいじろうを助ける。

宇之吉の気っ風の良さを見ていた旅姿の男が、酒を差し入れる。お酒が入ってますます気が大きくなった宇之吉、2人の身の上話を聞く。

なんでも2人は許嫁同士。せいじろうは、「女郎」として売られたおまちの借金分の10両を作って身請けに来たが、権蔵親分から30両だと無理難題、止むに止まれず"足抜け"したという。

話を聞いて放っておけない宇之吉は、さっき酒を差し入れてくれた旅人の、身なりの良い姿を改めて見て、旅人に難癖をつけることを思いつく・・・

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お芝居終了後、舞台挨拶の海斗座長 

 

感想など

大衆演劇の定番のお外題で、劇団によって設定やストーリーが少しずつ異なります。ゲストの役者さん交えて、おそらく二度と見られないキャストで、楽しかったー。

巡礼姿の母親役の竜子さんの語りは、ひなびた背景幕と相まって、時代を遡らされるに十分なプロローグ。初めは明るくのんびりと。「地蔵の宇之吉」の見せ場は、この後に。キツかった。。わかっていても叫んでしまいました。。

海斗座長演じる宇之吉は、でーんと構えておおらかで、ついノリで行動してしまう。あまり自分を守ろうという気がないからか。どんなに痛くても、辛くても、ぐっと堪えて「おらあ大丈夫だよ」と言うてしまう。そのギャップが、愛おしい。

よく「ダメな子ほど可愛い」と言うけれど、「ダメな子」とは実はダメなんかじゃなくて、自分の守り方が下手な子ばかりなんではないかな・・・そうか、そうか。だからおかっさんは宇之吉を探しに出たんやなあ。。。

そして「ダメな子」放蕩息子だった宇之吉の、"試練"と真心を見届けるために、小金井小次郎親分がいるのだろうか。

浅井正二郎座長演じる小金井親分が、厳格で、美しかった。

強さがあるのに、線が細いのです。

舞踊も、、、白い大鷲が降り立ったようでした 

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わたし的にツボったのは、3回の場面転換で、全ての場面に異なる役で春道さんが登場されていたところです。「あれ、あなたはさっきの水車小屋の」「違いますよ」「いやいや、あなたですよね」「いやいや違いますって」(笑)こういう「間違い探し」みたいな演出にヨワいんです。正二郎座長が「久しぶりですね」と言われて苦笑いするという楽屋オチも。

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浅井春道さん この日は女形の舞踊 

 

少し残念だったのは、お芝居が短かったかなーと。お芝居から始まったので勝手に期待してしまったのもあったのですが、魅力的なキャストだっただけに、もうちょっとじっくり見て浸りたかったな。。。

 

「受け継がれるもの」 すでに身体のなかに

浅井劇団のお芝居は「あったかい」んです。そう感じます。

この「地蔵の宇之吉」なんかもうかなり悲劇で、、、また浅井版の宇之吉、個人的に1つだけ納得いかない箇所があるんですけど(スミマセン)、でも、どんな悲劇でも、どこか「あったかい」。

だから、どんな辛いお芝居でも、見ていられる。包み込んでくれるような安心感を覚えるから。

研二郎さんが、いはるなあ。
劇団の方々の身体の中に。
教えとか、時間とか、
沁み込んでいるのと違うかなあ、、、

そんなことを勝手に思って、
胸がいっぱいになっていた一客でありました。

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以下、舞踊ショーの写真を何枚か:

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浅井ひかりさん「花」

 

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浅井大空海さん「春よ来い」

 

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ゲスト中村喜童さん(劇団華)「恋に落ちて」

 

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愛飢男さん(たつみ演劇BOX)「冬牡丹」

 

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ゲスト 市川侃汐朗さん(優伎座)浮草」

 

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ゲスト 市川靜乃さん(優伎座)「?」

 

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ゲスト英麗生さん(優伎座)を中心に「ズンドコパラダイス」
これ、楽しい歌なんだけど、歌詞をよくよく聞いたら、結構泣けます
「涙ふいたって 笑顔見したって ズッコケても 這い上がればええねん」って
力づけられる歌 なんだなあ

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ラスト舞踊は「梅川忠兵衛」

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両座長の登場に客席から どよめきとため息が(略して「ドヨタメ」とか笑)

 

シリアスに終わると思いきや 

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二人に乗られて「重いっ」と大空海さん それでも耐えてて立派!

 

いっぱいのお客様で「4枚」の大入り とのこと 

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愛が見えたらこんな夜 夏もそろそろ終わりですね・・

 

口上挨拶で今後の予定の説明がありました:

9月は劇団お休みで
ひかりさん、みのりさん、大空海さんは蓬春座に出演
海斗座長は自動車免許を取得に 竜子さんは休養
10月から2座合同公演
関西へは来年3月に公演される予定 とのこと

待っています

 

 

 

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