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chomoku

"大衆演劇が在る状態"が好きなので

2016年7月21日夜の部 浅井劇団@座三和スタジオ お芝居『別れ橋』

大衆演劇 たつみ演劇BOX 浅井劇団

7月21日、尼崎にあるお芝居小屋「座三和スタジオ」の夜の部へ

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 ゲストに嵐山瞳太郎さん、愛飢男さん(たつみ演劇BOX)、浅井春道さん(蓬春座)

お芝居は「別れ橋」。
これは「のぼる会」のお芝居とのことで、わたしは見るのは今回が初めてでした。

 

あらすじ(冒頭のみ)

母と息子と、かりそめの息子。それぞれの情を描いた時代人情劇。
1幕4場、55分。

(以下、メモ記録より。名前の漢字は当て字です)

江戸の川端。目明しの兄(浅井春道さん)と妹おみよ(浅井ひかりさん)が、新吉(浅井大空海さん)の帰りを待っている。新吉は、今は大工見習いをしているが、もとはイカサマ博打の一味にいて、目明しに捕らえられた。目明しは、幼馴染でもある新吉に、堅気になるのを条件に、縄目を解いてやったのだった。

目明し兄妹の加護を受けながら、なんとか堅気を通している新吉に、昔の仲間の正(嵐山瞳太郎さん)たちが、またもやイカサマ博打の手配をさせようとやってくる。細工したサイコロをすり替えるには、新吉の腕が頼みだと言う。

「1回だけだ。うまくいけば、お前も元の小間物屋稼業に戻れるぞ」

正の言葉に、つい乗ってしまう新吉。案の定、捕まえられる。1度ならずも2度までも。。がっくりするも、目明しは、再び新吉にチャンスを与える。

今度は、信州松井戸から息子を探しに出てきたというおばあさん(松園桃子さん)の、その行方不明の息子として、親子名乗りをし、面倒を見るというもの。

「無理だ、バレる」と新吉。しかし目明しは「息子と別れたのは15年前だ。それにおばあさんは今は目が見えなくなっている。大丈夫だ。今から俺が言うことをよっく聞け。」と言い、新吉に、"演技指導"をする・・・

 

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 口上挨拶:右から大空海さん、ひかりさん、愛飢男さん 

 

 

感想など 優しきガラスのジェネレーションたち

前半は楽しく和やかに、後半は、、なんども胸が締めつけられることに。

とても悲しいのだけれど、青春群像劇を見ているような眩しいような儚さ(変な言い方ですが)や、爽やかさが、終始流れている感じがしました。

それは、「元の小間物屋稼業に戻れるって言われてよう」と半べそで言う新吉の、世間知らずな無垢さからだったり、新吉を信じて懲りずになんとか助けようとする目明しの懸命さだったり、憎まれ口を言いながら支えるおみよが、演じるひかりさんそのものに見えたことだったり、、、

悪役・正を、瞳太郎さんが、ひょうひょうと軽めの二枚目ふう、ワルいんだけど心底憎めない若者として立ちあらわれ、そこに、真打ち、第3場からおばあさんの本当の息子の音松(浅井海斗座長)が登場して。

「ぐずりの松」の異名を持つ音松の、無骨で不器用な人となりを、海斗座長が、仕草や目つきで表現されるのに、ぐっと惹きつけられました。魅力的だった。

「あいつ、偉いこと、やってる。もう、堅気にしてやれ」・・・

舞台の上は若く、優しいがゆえに壊れそうな心たちが、キラキラと震えながら、互いに思いをかけ、助け合うもんだから、涙腺がゆるんでたまらんかったです。

おっ母さんが、またもう、たまらんかった。キラキラを受けとめてあまりある、積年の慈愛に満ちた居ずまいと、やわらかい声で、若い魂たちに添う。

最終場、音松の慟哭と重なるように、流れるエンディング「少年時代」・・・反則です反則。タスケテ(涙涙)

 

以下、舞踊ショーから
(ズームレンズを忘れてしまい"引き"の写真ばかりですが~)

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「ぐずりの松」(本当の音松)役 浅井海斗座長
舞踊では何度も父の研二郎さんと見まごう

 

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おみよ役 浅井ひかりさん 舞踊「童神」沁みたなあ

 

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新吉役 浅井大空海さん 17という年齢よりもぐっと大人に見える

 

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目明し役 浅井春道さん 新吉に"演技指導"をする場面も、お芝居の見どころ

 

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嵐山瞳太郎さん 正役。悪い役。瞳太郎さんはお芝居によっていろいろな役作りをされていて、毎回楽しみに見させてもらってます
写真は、全身捧げるような舞踊だった「三線の花」

 

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愛飢男さん 顔を出されるだけで盛り上がる!無二の存在感
今月公演では幕引き係もやるよーと買って出られたと 

 

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浅井みのりさん いつも朗らかなムードメーカー ミニショーのラストより 

 

 

ラスト舞踊 「冥途の飛脚」は 海斗座長と瞳太郎さんの相舞踊を中心に

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 「大入り」の手打ちで幕

 

 

見守り 支えあい 

7月8日に急逝された浅井研二郎さんのことを、口上挨拶でひかりさんが丁寧に説明されました。毎日、一緒にいるみたいと、ひかりさん。楽屋でも父が助けてくれてるとしか思えない不思議なことがあるんですよ、と。その言葉に頷くみなさん。

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親子漫才。幾度となく笑かしてもらいました。研二郎さんがこどもでも容赦なしでアドリブふっかけはるのが、ハラハラしながらも面白くて。屈託のない、自分をことさらに大きく見せようとは決してなさらない、人間味のにじむような方やったなあ。。

大きな悲しみを前に、一客として、ただ手を合わせ、ご冥福を祈るばかりです。

また、足を運び、拍手を送るばかりです。

 

研二郎さんが倒れられてから連日「のぼる会」の劇団の役者さんがたがゲスト出演されてます。

これからの予定の貼り出し

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愛飢男さんと浅井春道さんは、引き続き、来月の木川劇場公演でも共演されるそうです。

また行きます

 

 

『別れのない世界』

大衆演劇の舞台で演じられるお芝居や舞踊の歌は、人の死や別れにまつわるものが多い。正直、ぎくっとしながら聞いたり見たりしてます。それはもう、何度も何度も。

しかし、ここが"あの世"や"この世"を越えて出会う場所なのだとしたら。舞台こそが「別れのない世界」なのかもしれないーー

そんなことを、もぞもぞと考えています。

 

 

浅井劇団7月公演@座三和スタジオ

2016年7月30日(土)お昼の部まで 
お昼の部 12時から 夜の部 17時半から
木戸銭 1600円 前売り 1400円

尼崎市神田中通6丁目210-4
阪神本線「尼崎駅」から徒歩10分
 

詳細はこちらのページをごらんください

8月は木川劇場で公演予定とのこと

 

 

 

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