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"大衆演劇が在る状態"が好きなので

2016年5月8日 夜の部 劇団悠@木川劇場 お芝居「化け猫」

勝手に企画「大衆演劇を見よう会」(不定期開催)、今回は1名様を木川劇場へご案内。昨年見た心に残るお芝居で、もう1度見たかった「化け猫」を観に参りました。昼夜ともに大入り、サプライズゲストありで、舞台も客席も賑やかでした。 

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お芝居終了後 口上挨拶される松井悠座長
前にペットボトルの差し入れが次々と

 

(あらすじ)

「ケレン」と言われるアクションを取り入れたサスペンス時代劇。
1幕4場、約60分。 
(以下、メモより書き起し、名前の漢字は当て字です)

舞台は江戸時代の武家屋敷。すず(松井悠座長)は殿様(竹内春樹さん)の寵愛を受け、幸せに暮らしていたが、病に臥せてから一向に治らない。正室の座を我が妹(高野花子さん)にと企む家臣半左(駿河染次郎さん)が、すずに薬と偽り毒を飲ませていたのだ。変わり果てたすずを、殿様も疎ましく扱うようになり、哀れ不遇の死を遂げるすず。飼い主の恨みをはらすべく、愛猫たま(悠座長2役)が妖変、夜な夜な屋敷に現れて・・・

 

感想など 気迫が充満する舞台

木川劇場のセットはちょっとチープ(すみません)なので、見栄えという意味では、、正直厳しいのでは‥と思ってました、が、杞憂でした。

幕があくと暗幕1枚。花道から滑り込むように走ってくる殿様と半左。怪談独特のドーン、ドドーン、という効果音。こどもなら泣いてるレベルの恐怖ムードが出来上がっていて。設備事情なんてものともせず、気迫が充満していました。気にしていたわたしの方がチープなやつです恥ずかしい。 

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悠座長@メガネ男子「大阪レイニーブルース

桟敷席のすすめ

今回は桟敷席で見たので、アングル違いで面白かったです。

「灯篭抜け」では、灯篭の口が桟敷席から見てちょうど正面の向きで、最もロングショットで見えることに。初めて見る友人は「なんですかあの大きな灯篭は?」と尋ねるので「まあ見てのお楽しみということで」とわたし。ふっふっふ。案の定ビックリしてました。「驚くのはまだ早いですよ〜」とわたし。ふっふっふ。

また、舞台の高さとほぼ同じなので「戸板崩し」の風がモロに飛んできたり、迫力満点。次回観劇の機会がありましたら、桟敷席で。 

大技だけでなく、夜回りの小坊主たち(長縄龍郎さん・なおとさん)が、たまの妖術によって操られる細かい演技で魅せる場面や、2人のコントも面白かったー。花道から登場されるので、超至近距離。桟敷席グッジョブです。  

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半左役 駿河染次郎さん(右)・小坊主役 長縄龍郎さん(左)コント「子連れ狼

 

善良なるたましい

(少しネタバレですません)
お芝居中、尼僧(高野花子さん二役)が数珠を振って唱える読経に「化け猫」が苦しむシーンがあります。こどもの頃はこういうのを見たら「悪霊退散させるお経ってすごいなあ」と思っていました。

が、今はちょっと違う感想を持つようになりました。

お経を聞いて苦しむのは、善良だから。なんです。

仏様の教えの通り「善くなりたい」という気持ちを持っているから、辛いんです。

悪いと思ってなかったら、お経なんて「へ」です「へ」。

あれほどの妖力を持っているたまが、数珠を振られただけで、動けなくなる。どんだけ善良なたましいなんや、そう思うと、泣けて泣けて。。。

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尼僧役 高野花子さん個人舞踊「感謝状~母へのメッセージ~」この日は母の日

 

「化け猫」から「猫」に戻ってすすり泣くたまを、抱きしめるすず。

1つの身体に2つの魂。悠座長の緻密な演技。

「憎むのは悲しい」 

この言葉にも、仏教の教えと通じるものを感じました。

ただの"復讐劇"ではない。

屋敷を震撼させた「化け猫」の正体は、これほどまでに、小さく、弱く、心優しいものであったことを、よっく覚えておかねばならぬぞ人間ども、でございます。

 

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殿様役 竹内春樹さん 登場されると舞台がぐんと引き締まる

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小坊主役 なおとさん やんちゃなうつくしさ
長身でスリム 化け猫に操られるシーンは人形そのものに見える

この日は早着替えで出ずっぱりの悠座長

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こんな煩悩まみれ?のぶっ飛びドレスも どハマりに似合うのに

こうなりますから

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ジュリーの「サムライ」を彷彿

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 ラスト舞踊「羅生門」舞台に雨が降りました

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一人だけ破れ傘が混じってキメポーズ
ガチシリアスなのにしっかり笑いを含ませ

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プライズゲストのしんかいさんが加わり 重さ倍増

フィフス(5枚)の大入り

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みなさんずぶ濡れで大入りの手打ちで幕

「かっこええ人ばっかりやわあ」とおっしゃるお客さん

また「贅沢やったわ〜」という声も。

本当に、気合いが充満していた舞台、ここまで見せてもらっていいのかと、何度も思いながら観ていました。こういうものを贅沢と呼ばずしてどうしましょう

 

 

公演情報

2016年5月劇団悠公演@木川劇場
5月1日から30日のお昼の部まで 休演日18日
昼の部12:00から15:00 夜の部18:00から21:00
前売り券:1100円 当日券:1300円

大阪市淀川区十三東3丁目4-29
阪急電鉄「十三駅」東口より徒歩10分

kikawagekijyo.com

劇団悠−下町かぶき組/松井誠

 

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