chomoku

"大衆演劇が在る状態"が好きなので

2015/12/18 浅井研二郎劇団@鈴成り座 浅井海斗さん座長襲名披露特別公演 お芝居「伊達の新三」

浅井海斗さん座長襲名披露特別公演@鈴成り座(大阪市西成区) 夜の部へ。予約していた席はよもやのダブルブッキング。なんとか確保してもらってほっ。場内は補助席ぎっしり大盛況、もちろん「大入り」でした。 

第1部口上挨拶

f:id:chomoku:20151220041330j:plain

 

司会に中野加津也座長、後見に浅井正二郎座長。お一人だけ素顔のかたが・・・なんと龍美麗座長でした。「お祝い持ってきたらこんなことに」と。
のっけからのサプライズでお祝いムードが盛り上がります。

 

第2部お芝居「伊達の新三」

主役の新造に、本日の主役・浅井海斗座長。 

f:id:chomoku:20151219091526j:plain

 

東北は仙台の村から出てきた「ただの百姓」である新三を、勝手に「奥ゆかしい大親分」と勘違いし、「伊達の新三」という通り名まで与えて担ぎ上げる2人の「若いもん」、放れ駒の長吉に金沢じゅん座長、御家人崩れの丹三郎に嵐山瞳太郎さん。 

f:id:chomoku:20151219091447j:plain

嵐山瞳太郎さん。舞踊の所作の幅が大きいので、最近は縦ではなく横で撮ることにしました。この日も緩急の効いた表現が、ここ!というところでビシビシ決まって、気持ちよいことこの上なしでした。

 

f:id:chomoku:20151219091503j:plain

 金沢じゅん座長。「じゅん!かっこいい!」と、執拗にマイクコールする研二郎座長に苦笑しながら。やっぱり「かっこいい!」

 

長吉と丹三郎は、お昼の部では逆の配役だったそう。両方観たかたは、どちらも良かった!と。夜の部で瞳太郎さんが台詞のところどころ変えて、つながりよくされていたそうです。

 

さて、物語は、この、新三・長吉・丹三郎の3人を中心に進行します。
江戸のまちなか、おでん屋(中野加津也座長)に、町衆が集い、うさわ話に興じている。ふらふらと粗末な身なりの新造(海斗座長)が、おでんの匂いに誘われるようにやってくる。田舎から出てきたものの、仕事も見つからず、所持金はたったの1文、おでんも買えない。

 

f:id:chomoku:20151219102639j:plain

「おでん屋」の親父さん・中野加津也座長。いつも可憐な女形
中島みゆきさんに似ている…と思うのはわたしだけでしょうか

 

そこに、さきほど町衆がうわさしていた「ややこしい二人」が登場。放れ駒の長吉と御家人崩れの丹三郎。なにかとつっかかり合う二人、とうとう喧嘩を始めてしまう。騒ぎに乗じて、おでんを盗み食いしようとした新三、手許をあやまり、おでん屋の看板に掴まったまま倒れこんだ先が、二人の刀と刀の間。見事「仲裁」に入った格好になってしまったことから、丹三郎が「度胸のある大親分にちがいない」と、勘違いして。。。


ここから、新三を真ん中に、長吉と丹三郎が双方からやいのやいの言う場面が続きます。新三のことを大親分だと信じ込む丹三郎の無茶無茶な解釈を、長吉も「なるほど」と、あっさり納得。どうやっても「さすが大親分」と返されてしまう新三の、途方にくれる顔が、笑いを誘います。若い3人の息のあった、テンポの良いやりとり。青春の群像という言葉が浮かびました。

はじける彼らに、容赦なく襲いかかるのが父ちゃん軍団という布陣(笑)。

 

f:id:chomoku:20151219102548j:plain

浅井研二郎座長 この日一番嬉しそうだったお方

f:id:chomoku:20151219091731j:plain

後見 浅井正二郎座長 登場とともに舞台の濃度が一気にあがる。

 おいら「奥ゆかしい大親分」なんかじゃなく、ただの百姓なんだ。借金返せず、女房も殺されちまった、情けねえやつなんだ。。。正直者の新三の、切実な告白に、二人は改めて男惚れ、加勢を申し出る。俺たちが剣術を教える。本物の「親分」になってくれ。1年後、まことの「親分」になった新三は、故郷の母と妹を訪ねていく。。。

前半のおどおどした若者から一転、地に足がついた堂々とした股旅姿は、17歳、若木のような海斗座長の、所信表明そのものに受け取れました。家族と仲間と呼べる者たちに囲まれる姿も、今日の舞台、いえ、客席、劇場、全体と重なって、幕。

 

 

第3部舞踊ショー

十七歳の座長へ、お祝いに次々あがる幟。幟と一緒のところを撮りたくて粘ったのですがお花が止まらずこれだけに。

 

f:id:chomoku:20151219085419j:plain

文字が裏向きなのはご愛嬌

 

 

サプライズに小泉ダイヤさん客席から登場でボルテージはさらにUP!

 

f:id:chomoku:20151219091759j:plain

 

ラストショーは出演者全員でと思いきや、大空海さん・研二郎座長と3名による「安宅の松風」

f:id:chomoku:20151219103515j:plain

 

f:id:chomoku:20151219103810j:plain

父子で織りなす晴れ舞台の締めくくり。 

 

特別公演は「幅」を感じる機会やなあと思います。もう1つ、未来への時間軸。
対して、通常公演は奥行きとか深みとか、でしょうか。。。

いずれも瞬く間に夢の中、またそれぞれの今日が始まります。

 

 

 

Copyright © chomoku All Right Reserved.